- Collings OM-1A Custom -


モデル名 Collings OM1 Model Custom 2001年製
トップ材 アディロンダックスプルース
サイド、バック材 マホガニー
ネック材 マホガニー(ロングスケール 645.2mm )
指板材 エボニー
ブリッジ材 エボニー
ヘッド化粧板 ハカランダ
ナット・サドル材 アイボリー(ナット幅:42.9o)
チューニングペグ Waverly Nickel
ブレーシング スキャロップド Xブレーシング(スプルース)
バインディング 鼈甲セル
塗装・仕上 ラッカー
Collings OM-1A

http://www.collingsguitars.com/

このギターは、SantacruzOM を購入した東京のショップから、「パワーあります」というひと言を信用し、現品の確認をせずに入手したギターです。Santacruz が、シトカ/ハカランダの OM ですので、Collings でアディロン/マホガニーの OM を探していました。

OM タイプというのは、OOO ボディに 14FletJoint のロングスケールネック(645.2mm)、そしてネック幅はワイド(44.5mm)というのが一般的です。私はネック幅のせいで、Martin の OM は手に負えません(ポールサイモンモデルの OM42 PS のネック幅はナローの 42.9mm ですが、値段が手に負えません)。 ところが Collings の OM のナット幅はドレッドノートと同じ 42.9mm が標準仕様でして、私にとっては好都合なのです。
OOOボディ&ロングスケール&ナロウネックという仕様は少々奇異なのですが、実は OLD Martin にもこの仕様は現存するといわれています。いわゆる仕様の変遷期に、余った物を同士をくっつけたという説が有力で、数台しか無いといわれています。薀蓄はまあいいとしても、私にとって Colligs OM (14FletJoint、645.2mm ロングスケール)は、Toru OOO-18S(12FletJoint、632.5mm ショートスケール)の欠点を補うような形で、私のセカンドギターとなっています。

このギターは見るからに OLD Martin を意識しており、外見はほぼ PreWar Style 18 です。アディロントップ、マホガニーサイド&バック、エボニー指板&ブリッジ、3ドットポジションインレイ、オープンバックペグ、一見すると仕様はまさしく PreWar のそれです。スキャロップド&フォワードシフテッドXブレーシングであることまで考慮すれば、1939年以前の Style18 です。しかし、Martin の 1930年代の歴史を紐解くと、どうやら全く同じ仕様はありえないようです。でもまあ外見のことは少々構いません、ヘッドの角は尖っているし。

OOO をはじめとするショートスケールは、指弾きするには都合がいいのですが、力強いストロークには不向きといわれます。反対に、ロングスケールの張りのある音はピックを使ったストロークにも適します。ワイドネックは左手の親指をネック裏中央に置いて押弦するには都合がいいのですが、手のひらで握りこむように押弦するには不向きとされてます。
このような特徴から、OOOボディ、ロングスケール、ナロウネック、という珍品を好むマニアもいるのです(私もその一人)。これを Martin で探すのは至難の業(目玉が飛び出すような値がつくでしょう)なので、Collings で手を打ったという形です。

Collings の造りはアメリカのギターの中ではきっちりした造りで安心できます。サウンドは明瞭で、ピッチの狂いも少ない弾きやすいギターです。ただ一点難を言えば、官能的な響きに乏しいということです。深夜、一人で、フローリングの部屋でそっと弾き下ろした時に感じる官能的な響きが弱いのです。普通に弾いていても、音に飽きるのか、あまり長時間弾く気にはなりません。些細ながらも OLD Martin との決定的な違いを感じてしまい、ため息をついてそっとギタースタンドに戻してしまうことは否定できません。
この微妙なサウンドの違いの原因は、きっちり作りすぎているからなのか、ボルトジョイントのせいなのか、そのあたりは定かではありません。残念なところというより、やっぱり私は OLD Martin が好きなのです。Collings は、プレイ志向の方には好まれるでしょうが、微妙なサウンドに拘る人には向いていないかもしれません。
もう一つ残念なところを。これも好みですが、ピックガードの形状とボディのくびれのフォルムは SCGC のほうが魅力的です。

このギターで使う弦は、私が試した限りでは Martin M540 がベストです。しかし M540 は国内ではあまり流通している品物ではありません。ひところは自分で個人輸入したり、サウンドハウスに頼んでダースで輸入してもらっていましたが、今は弦の消費量が激減しましたので、仕方なく流通している MSP4100(いわゆるSP弦)を使っています。MSP(SP=StudioPerformance)は、決して悪くはないのですが、どうもあの微妙なウェット感が気になります。初期の頃に比べればいくらか改良されていますが、気にはなります。ローズ系のギターなら合うのかも知れません。
PhosphorBronze(MSP4xx) でない Bronze(MSP3xx) のほうも試しましたが、似たようなものです。ウェット感が気になるなら、いっそ M140 でもいいのかもしれませが、耐久性と値段の関係もあって MSP4xx を使っております。


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